以下の内容は、一部の人に不快感をもたらす恐れがありますので、それをご了承の上ここをクリックして下さい。
紅白2002年に演歌系を大幅にリストラしたら、視聴率が下がってしまい、今回枠を広げたら余計に下がってしまった。NHK会長も「ビデオリサーチなど信用できん」と逆ギレする。もはや小手先の細工ではどうにもならないと思うので、選曲の仕方を根本的に変えるしかない。
方法は2つ。1つはベストテン方式。CDセールス、有線リクエスト、エアプレイ、カラオケ選曲、ハガキリクエストなどを総合して上位から選ぶ。もう1つはハガキリクエストに絞る方法。いずれの場合も、得票順に男女各25組を選ぶ。上位30組は持ち時間5分半、下位20組は3分半歌えることにすれば、計235分で時間もきっちり合う。
紅白はダメダメ。詳細はこちらへ。
紅白歌合戦が懐メロばかりなのは今に始まったことではないが、今年はひどすぎるのではないかと。ざっと見ただけで、全58曲中24曲が1年以上前またはカバー曲である。わたしの認識不足かもしれないと思い過去2年ほど曲目を調べてみたが、やはりその年に発表された曲が中心だった。ちょっと分析してみたくなったので、ここをご覧あれ。
昨年よりも更に冷え込んだCDセールスに終わりそうな今年の終わりに、「THE HIT PARADE」というアルバムが出たのは、何とも皮肉な話である。業界だけでなく既成ミュージシャン側にも 危機感はあるようだ。
しかし、いまの30代後半〜40代前半はもはや演歌では泣かないし、その世界を理解しようとは思わない。そのこと自体はいいことだと思う。だが、70年代末〜80年代前半に活躍したミュージシャンのほとんどがマスメディアから姿を消している。だからと言って、いまの10代〜20代が聴いている音楽には距離を感じる。そんな中、数少ない「現役」ミュージシャンである、サザンオールスターズや小田和正(ex オフコース)に人気が集まる。
これは他に聴く音楽がないためであって、その音楽が評価されてのものではないのはまず確認しておくとして、問題はかつての演歌予備軍をどう吸収するかである。それが解決されない限り、レコード業界の不況は続くことだろう。
「TSUNAMI」がヒットした頃から嫌な予感はあった。小田和正のアルバムが「最年長1位の新記録」と持ち上げられるのを見て、それは確信に変わった。70年代末〜80年代前半、いわゆるニューミュージック全盛期の音楽で育った者にとって、いま聴く音楽がないということ。
これまでは、10代〜20代まではポップスや洋楽を聴いていても、30代後半になれば、歌謡曲それも演歌に戻ってくるのがレコード業界の目論見だった。元アリスの谷村新司や堀内孝雄も歌謡曲(演歌)の軍門に下っているじゃないか、というわけだ。
タイトルの『FAIRY TALE』のとおり、童謡集だったのにはびっくりした(嘘に決まっている)。取りあえず第一印象は大変よろしいです。冬のイメージの「Winter Bells」と真夏な「Feel fine!」が違和感なくつながって、全体の流れに統一感がある。聞き終わるともう一度最初から聞きたくなる感じだ。ただ1つ、倉木本人のヴォーカルにあまり変化が見られないのが難点と言えば難点か。
3rdアルバム発売日当日、「読売新聞」の見開き広告には意表をつかれた。もちろんカラーである。制作スタッフもここが正念場だとわかっているのだろう。まずはこの気合いに一票差し上げたい。
倉木麻衣は2000年の最新型アイドルだった。デビューシングルの「Love, Day After Tomorrow」から4枚目の「NEVER GONNA GIVE YOU UP」くらいまで、R&Bテイストの曲作りと宇多田ヒカルに習ったシークレット戦略で、とても強い印象を残した。それが、イニシャル330万枚という女性ソロとしてNo.1の売り上げのファーストアルバムでピークを迎えたあと、突然迷走を始める。
これは路線変更の失敗としか考えられない。同じ会社の愛内里菜が、デビュー当時のパラパラ/ユーロから現在の汎用性の高いパワーポップへスムーズに移行して、ファン層を広げたのとは対照的だ。
2001年のセカンドアルバムでは個々の曲は決して悪くないものの、全体を通して聞くと、とっちらかって統一感のない印象。作り手側の混乱がそのまま出たような煮え切らない内容だった。
それに復活の兆しが見えたのが11枚目の「Winter Bells」で、模範的なアイドルポップスに仕上がった。恐らく初期のR&Bの呪縛から解き放たれたのだろう。次の「Feel fine!」のCF/クリップの健康的なイメージと、最新作の「Like a star in the night」の清楚で内省的な曲作りのどちらも、しっくり来るバランス感覚を感じられるようになった。