EZフラットのFOMAと比べた差益分岐点を計算すると、月約11万パケット、1日あたり3万7千パケット程度になる。現時点ではかなりヘビーな使い方になる。しかし、今後とも通信速度の高速化に合わせてコンテンツがますますリッチになってくると、このくらいはすぐに使うようになる。3万7千パケット=約4.5MBは、200Kbpsであればたった3分で通信できる量である。
au/WINの12月のパケット料は約60万だった。半分はEZチャンネル分としても、定額制以外では計算する気にもならない金額になる。EZフラットの4,200円は高い、そんなに使う人は少ない、という声もある。しかし、従量制から定額制に変わると使い方も変わってくる。WINを使い始めると、これまで無意識のうちにパケット代を気にして使っていたことがわかる。ダイヤルアップからADSLに変わったときと同じで、auがWINを「ブロードバンド携帯」と題したのは、的確な表現だと思う。
最新携帯と同じスペックまでは要求しないが、現行機種のローエンド程度の基本性能を持った味ポンが2〜3社から出て、+500円で端末からは使い放題となれば、au/WINにも十分対抗できると思う。
H"が携帯より音が悪いはずはない。バッテリの持ちも同様である。これは味ポンの問題ではなく、JRC端末のつくりが悪いだけのこと。液晶のコストをケチってSH-Mobileを積んだものの、電気を食うだけで何に使っているかわからない。通信機器メーカなのに感度が悪い。基本性能が劣りすぎていては、味ポンの素性の良さも相殺されてしまう。
携帯電話:音が悪い、バッテリが持たない、メール文字数が少ない、パケット料が高い。H"が優る点は未だに多いとは思うものの、現実のJRC味ポンは携帯と比べても音は悪いし、バッテリの持ちもWebをひんぱんに見ていると意外に短い。パケット料の高さもWINの定額制で、ほぼ解決。メール文字数の件は、coolmail21の分割転送機能とプロバイダのリモートメール機能で何とか対応できる。
まさか9ヵ月で味ポンと惜別するとは予想していなかった。まだ解約はしていないが、au/WIN端末を持った以上、味ポンと2台持ちするのは維持費が苦しい。解約申込書は取り寄せ済み(電話で解約理由を言わないといけないのがめんどくさい)。いずれはお別れすることになるだろう。
サンヨーの新端末が噂のとおり非Air-H" Phoneだったことを考えると、あとはパナソニックと京セラあたりに期待したい。とは思うものの、いまの市場規模では逆に撤退の心配をする必要がありそうだ。技術的にはメガピクセルカメラ+QVGAディスプレイという、携帯の最新スペックは実現可能だろうが、果たしてH"に開発費をかけるところがあるだろうか?
ただし、現在唯一のAir-H" PhoneであるJ3002Vは、パッシブ液晶搭載(改良型でFSTNよりはTFTに近いが)という前時代的なスペックを始め、使い勝手の点で標準的なH"端末にも劣る。小文字の「ゃゅょ」を入力するのに、「やゆよ」と打って、そのあと「大小」切替キーを押すやり方は効率悪いし、メールの振り分けにグループ指定しかできないのも苦しい。
音については言うまでもない。固定電話並のH"と、PDCよりはマシでもやはりデジタル携帯のcdmaの音では比べものにならない。普通に使ってバッテリが1週間持つH"と、2日持たないことがある携帯の差は大きい。メール文字数の制限と従量制のパケット課金は、ADSLが普及して固定料金が当たり前になっている現状にはそぐわない。
音が悪い、バッテリが持たない、メール文字数が少ない、パケット料が高い。H"からau携帯に換えて、端末自体の使い勝手には何の不満もないものの、通信規格の差は埋めようがなかった。味ポンは上のすべてを解決するものだった。
味ポンとはAir-H" Phoneの愛称である。エアエッジホンを早口で言うとアジホンに聞こえることからついたらしい。H"を解約してから半年足らずで、また契約することになるとは予想していなかった。しかも、4/1の端末発売前に予約までしてしまった。H"への鎮魂曲などを書いた人間のやることとは、とても思えない(苦笑)。
サンヨーA3015SAの命は3ヵ月に終わってしまった。と言っても、解約や機種変したわけではなく母親の手元に行っただけ。そろそろ母親にも携帯を持たせたいと思っていたところだった。現用機は日立A5303Hに変わった。名義変更をしてからと思っていたが、手続きがめんどくさい。変更前、変更後の名義人が揃ってショップに出向かなければならないので、名義はそのままにした。
cool!Mailから転送されてきたEメールをCメールに転送すれば、無料で50文字まで読めるはずだった。しかし、最近のメールはタイトルが妙に長くなっていて、50文字では本文までたどり着けないものが多い。この辺は、定額料がかかるとは言えH"のライトEメールの123文字がうらやましくはある。
残念ながら無料サービスではないが、実際、サービス提供業者に多くの個人情報を教えることになるので、無料=無責任・無担保では困る。個人情報が転用されて、スパムメールを呼び寄せたのでは仕方がない。その点を考えると、月200円はリーズナブルで納得できる金額に思う。
PHS含む全キャリア対応で、メールサービスの受信可能文字数に合わせて、自動的にメールを分割してくれるのが気が利いている。分割したメールを何通まで転送するか、ヘッダのみ〜50通まで指定でき、また、必要に応じて転送されなかった残りの分を再転送することも可能だ。フィルタ機能も充実している。
携帯電話へのメール転送サービスとしては「リモートメール」が有名だが、このリモートメールは思ったほど便利ではない。着信通知をさせるにはリモメアドレスに転送をかける必要があるし、見たいメールを読むのがワンクッションでできない。読むことはできても保存ができないし、長いメールをブラウザで読んでいるとパケット代がかかる。これは元々250文字までという、FOMAだけは利用料金無料という仕様も気に入らない(元々、i-modeの文字制限を補うためのサービスだったからだが)。
ここは素直にメール転送するのが良い。yahooと.macは、標準機能で転送すると元サーバからメールが削除されるので困る。いろいろ探してみたところcool!Mailというサービスが見つかった。
とは言え、H"に慣れた耳にPDC携帯の音質は耐えられるものではない。また、NTT嫌いのわたしがFOMAを選ぶはずがない。というわけで、奇しくもDDI-Pと同系列のau/CDMA 2000 1xしか選択の余地がなかった。ムービーの東芝A5301Tに惹かれながらも、2万円超の強気の価格と動画圧縮のトロさから、サンヨーA3015SAに決める。
これまで使っていたパナソニックKX-HV200は、決して低機能ではない。しかし、日々進化を続ける「ケータイ」と比べると、その差はいかんともなしがたい。通話料も、1回1分前後がほとんどのわたしの場合、差が出ない。しばらくは契約を保持するものの、いずれは解約することになるだろう。
feel H"からハードウエアベンダーの足並みが乱れ始める。カシオ・ケンウッドはfeel H"を出していないし、ライトEメールにすぐ対応したのはパナソニックのみ。今年9月にEメールサービス使い放題のサービスが始まったとき、使える端末はこれまたパナソニックのみという、お寒い状態だった(こちらは今も変わらず、サンヨーは年内くらいに出すかもしれない)。
これはもはや、キャリアもベンダーもやる気がないことを意味している。そんなH"に忠義を尽くす必要もないだろう。そろそろ潮時と判断した。AppleのシェアはH"と同じ5%程度だが、こちらは決して商売を投げているわけではない点が全く違う。
まだポケット電話と呼ばれていた頃から、5年以上H"を使ってきた。通話品質やメール受信全角10,000文字は、どのケータイキャリアにも劣らない。しかし、既に親会社のKDDIは「DDIポケットはノンコア事業」と発表しており、今後はデータ通信に特化すると言っている。そのデータ通信も、auが定額制のCDMA2000 1x EV-DOを始めれば、活躍の場は限定されてしまう。
2年前のfeel H"が逆襲の最後のチャンスだったと思う。FM音源16和音、カメラ、メール受信文字数増加(このとき10,000文字になった)と、携帯キャリアにない特徴を打ち出した。しかし、再三の発売延期で2000年11月の予定が本格出荷が年を越すことになり、その間にスペックが陳腐化してしまった。